「大衆は常に間違える」
今回イギリスが国民投票でEUの離脱を決定しましたが、私はこのニュースを見てこの言葉を思い出しました。
これは現在では相場の格言としてよく用いられるていますね。
この格言は、アメリカの作家のアール・ナイチンゲールによるもので、正確には「大衆はいつも間違っている。成功したければ大衆とは逆を行け」ということになります。
人間という生き物は、常に正しい判断を下すとは限りません。
今回のイギリスの国民投票が正しい判断かどうかは、時が過ぎなければわからないと思います。
しかし国民投票というものは、常に正しい判断を下すものではないことは理解しておかなければならないと思います。
国民投票の恐ろしさ
大学時代に憲法を勉強していた時に、講師の方が国民投票の恐ろしさについて教えてくれました。
その時までの自分は、国民投票というものは素晴らしいシステムだと考えていました。
だって、国民一人一人が物事を自分の一票によって決定できるのですからね。
民主主義の極限のようなものだと考えていました。
しかし国民は正解を常に導き出すことはしません。最初に話した「大衆は常に間違える」というやつですね。
日本では数年前に、民主党が大ブームとともに政権を獲得しました。
ドイツのヒトラーも、民主主義の選挙によって政権を獲得しました。ヒトラーは国民投票を巧みに利用したそうですね。
間接民主制は重要な問題がなかなか決定されませんが、「大衆は常に間違える」と考えると、それはそれでいいところがあると思います。
今回のイギリスのように、国の根幹にかかわるようなことを国民投票で決めてしまうと取り返しがつかないことになってしまいますからね。
それにしてもイギリスは今後大丈夫なのでしょうか。
スコットランドがもう一度独立の国民投票を要求しているようです。
ロンドンが独立するための署名なども始まっているようですが、イギリスは今カオスな状態になっているのでしょうか。
このままだと大英帝国自体が瓦解してしまいそうな気がするのですが、かなりやばい気がします。
イギリスだけがヤバくなるのなら、それはイギリスの責任ということである意味仕方のないことなのですが、日本にもその影響が出てくるのは勘弁してもらいたいですよね。
イギリスEU離脱で日本の株価は?
金曜日の日本の金融市場は大荒れでした。
1日でドル円が7円動くとは。ボンド円はさらに阿鼻叫喚だったようですが・・・。
何となく残留でほぼ大丈夫なんじゃないかという空気だったので、離脱はかなりのネガティブサプライズとなってしまいました。
今後の日本の経済、特に株価はどうなってしまうのでしょうか。
まあどう考えても円高圧力は強くなりますよね。
円高になると輸出企業の業績が悪くなるので、日経平均も連動して下落します。
日経平均が下落すると、年金やら企業の保有株式やらに含み損が出てしまいます。
前回の大暴落のリーマンショックもたいがいでしたが、危機さえ過ぎれば何とかなりそうな雰囲気がありましたよね。
しかしながら今回は、離脱した後のほうがかなりやばい感じがします。
EUのドミノ離脱もありえますよね。
未来のことは誰にもわからないのですが、なんとなくきな臭い感じがプンプンします。トランプ爆弾も控えていますし・・・。
私自身現在は「ノーポジ最強」状態なので、今回の下落はプラスもマイナスもないのですが、下落すればするでスケベ心が出て買いたい病が発症してくるのも事実です。
経験上焦って買うとろくなことがないのはわかっているので、しばらくは「見(ケン)」したいと思いますが、いつまで買いたい病を抑えることができるか自信がありません。
基本的に売りはしないので、どこかで底を打って上がってほしいのですが、「底」がわかれば苦労はしません。
しばらくの間は銘柄チェックをしながら、買いのチャンスを待つというスタイルが一番いいのかな。
「大衆は常に間違える」と冒頭でお話ししましたが、「大衆の裏を行く」のは本当に勇気がいります。
「大衆の裏」を行ったつもりが、明後日の方向に行っていたということも相場の世界ではよくあります。
結局は自分なりの「根拠」をもって進んでいくしかないのかな?