ポケモンGOがついに日本でも配信され、ワイドショーでもポケモンGOの話題に事欠きません。

しかしながら任天堂の株価には暗雲が立ち込めてきました。ポケノミクス(ポケモノミクス)は終了になってしまうのでしょうか。

その要因は金曜日に出されたこれ

『Pokémon GO』の配信による当社の連結業績予想への影響について
本日、米国法人Niantic,Inc.は、日本でもスマートデバイス向けアプリ『PokémonGO』を配信開始しました。
当アプリは、米国法人Niantic, Inc.が開発を行い配信しており、当社の関連会社である株式会社ポケモンは、ポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料及び開発運営協力に伴う対価を受け取ります。
なお、株式会社ポケモンは、当社が議決権の32%を保有する持分法適用関連会社であるため、当社の連結業績に与える影響は限定的です。
また、当社は、今後、当アプリと連動する周辺機器『PokémonGOPlus』の製造及び販売を予定しております。
これらは、既に平成28年4月27日に公表しました当社連結業績予想に織り込み済みです。直近の状況を鑑みても、現時点では、当業績予想の修正は行いません。今後、業績予想の修正が必要になった場合には、適時開示を行います。

このIRにより、その後アメリカ市場での任天堂ADR株価は、円換算で24,627 円(東証株価との比率-3593円)で取引を終了しました。

うーん、厳しい。

ネットでは、「ストップ安確定w」といった売り方の投稿や、「ただの調整でしょ。全然問題なし」といった買い方の投稿が入り混じって、カオス状態に陥っています。

月曜日の株価はなかなか予想しずらいですよね。どうなるのでしょうか。

7月25日の任天堂株価はどうなるのか

もちろんあくまで私の予想なのですが、これほどの大型株がストップ安張り付き地獄に陥るということはないのかと思っています。

ただ信用のパニック売りもあるでしょうから、ADRの24,627円よりも安い24000円あたりで寄り付くのではないかと予想しています。

その後は高速アルゴ同士のすさまじい戦いが繰り広げられると思うのですが、デイトレも参入して結構値幅があるのではないでしょうか。

まあただの予想なので当たるかどうかは全く分かりませんw

投資は自己責任でどうぞ。

そういえば、2、3日前の28000円ぐらいの時に某証券会社から「任天堂株買いませんか?」の営業電話があったけど、たくさんのおじいさん、おばあさんが営業トークに乗せられて買ったんだろうな・・・。

スポーツ紙の1面にポケモンGOが掲載されていましたが、月曜の株価を見て驚く方も多いのでしょうか。証券会社も罪作りですね・・・。

それでは今後の任天堂の株価はどのように推移していくのでしょうか。

私自身の当たらない予想でみていきましょう。(投資は自己責任で)

まずは、任天堂のNiantic(ナイアンテック)の関係から見ていきましょう。

任天堂のNianticへの出資比率はどのくらいなのか

この任天堂のNianticへの出資比率がわからないということが、今後の任天堂の業績予想がしにくい要因の一つになっています。

Nianticは任天堂の持分法適用会社ではない

2015年10月に任天堂・ポケモン・Googleは、Nianticに合計2000万ドルの出資をしました。

さらに1000万ドルを追加出資するというマイルストーンもあるようです。

しかしながら、現時点で任天堂のNianticへの出資比率は公表されていないので、正直なところ分からないのが現状です。

ネットではいろいろな方が出資比率の予想をしていますが、現時点でわかっていることは、

1、任天堂はNianticを持分法適用会社にしていないということ(決算書に掲載されていない)

だけです。

持分法適用会社とは

持分法適用会社とは、議決権所有比率が20%以上50%以下の非連結子会社・関連会社のことを指します。

任天堂がNianticを持分法適用会社にしていないということは、現時点で20%以上の株式を持っていないと考えられます。

例えばpokemonは、任天堂が32%の株式を保有しているので、決算書にもきちんと持分法適用会社として掲載されています。

ただ例外として、重要性の乏しいものについては持分法適用会社としないことも認められているので、絶対とは言い切れませんけどね。

もし任天堂がNianticの株式を20%以上保有していたら、かなりのポジティブサプライズなのですが、そんなことはないのでしょうか。

現時点で公表されている事実から考えると、「決算書に掲載されていない以上19%以下の保有なのかな」と私は考えています。

ただマイルストーンでの追加出資によって20%を超える可能性はゼロではないと思います。

まあこれも可能性であって、現状ではわからないということですね。

もし出資比率が20%を超えて持分法適用会社になったなら、かなり任天堂の業績に貢献するのではないかと予想されます。

今回のポケモンGOは、イングレスを基本にしてポケモンの世界観とARをプラスしたものなので、それほど開発費用が掛かっているとは思えません。

スマホゲーは利益率が5割近いと言われているので、Nianticは何千億単位で利益を上げるでしょう。

その2割が任天堂の業績に組まれると面白いのですが、これは予想というよりも希望といったほうがいいのかもしれないですね。

ところで、昨日7月22日に任天堂が出したIRは、読み方によっていろいろととらえ方も変わってきますよね。

昨日のIRについてもう一度検証していきたいと思います。

本当に任天堂の業績に影響は限定的なのか?

もう一度金曜日のIRを掲載します。

①当アプリは、米国法人Niantic, Inc.が開発を行い配信しており、当社の関連会社である株式会社ポケモンは、ポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料及び開発運営協力に伴う対価を受け取ります。

②なお、株式会社ポケモンは、当社が議決権の32%を保有する持分法適用関連会社であるため、当社の連結業績に与える影響は限定的です。また、当社は、今後、当アプリと連動する周辺機器『PokémonGOPlus』の製造及び販売を予定しております。

③これらは、既に平成28年4月27日に公表しました当社連結業績予想に織り込み済みです。直近の状況を鑑みても、現時点では、当業績予想の修正は行いません。今後、業績予想の修正が必要になった場合には、適時開示を行います。

上記の3段落に分けてみていきましょう。

①ポケモンがナイアンテックから対価を受け取る

1段落目を見ると、(株)ポケモンがナイアンテックからライセンス料及び開発運営協力に伴う対価を受け取るようです。任天堂本体が直接対価を受け取るというわけではなさそうですね。

この対価がどれくらいの割合に設定されているのかは公表されていないのでわかりません。

岩田前社長は今回のポケモンGOの誕生にかなりかかわってきたようなので、私はそれなりの割合が設定されているのではないかと考えています。

普通に考えて利益の折半だと思いますけどね。まあこれも公表されていないので予想でしかないですけど・・・。

②連結業績に与える影響は限定的

ネット上では、「任天堂が連結業績に与える影響は限定的っていってんだから限定的なんだよ!」という声もありますが、そう簡単にはいかないのが株の世界です。

この文章を読んでみると、「任天堂に直接対価が入ってくるわけやありゃしません。(株)ポケモンに入ってくるよってに、対価の32%を受け取るだけどすえ」ととらえることができます。

あくまで限定的といっているのであって、軽微といっているわけではないです。

文字通り限定的ということですね。

③当社連結業績予想に織り込み済み

「これらは当社連結業績予想に織り込み済みで、現時点では当業績予想の修正は行いません」とのことですが、まあまだアメリカでリリースされて2週間足らず、日本でリリースされて数時間での発表ですからね。

第1四半期の時点で業績を修正することはしないでしょう。

「今後、業績予想の修正が必要になった場合には、適時開示を行います。」とあるので、今後いつかはわかりませんが、上方修正がほぼ間違いなくあるのではないかと考えています。

まあこれも予想に過ぎないですけどね。

任天堂の業績はどうなるのか

昨日の発表を総合的に考えると、ポケモンGOの利益は出るけれども、その利益は(株)ポケモンに入るので、任天堂の決算に反映されるのは(株)ポケモンの32%のみになる模様です。限定的ということですね。

しかし任天堂がナイアンテックとそんなに甘い契約をしていると思わないので、32%でも結構な利益が出るのではないでしょうか。

ポケモンGO+の利益もそこそこあると思うのですが、今日の読売新聞を見ると1つ当たりの利益は数百円らしいので、爆発的な利益になるというわけではないのかもしれません。

今後も「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」のスマホアプリ、ポケモン新作、NXなどありますが、業績がどうなるのかの予想は難しいですね。

ただ、任天堂のIPの価値はやっぱりすごかったのは今回で証明されたので、大化けする可能性も十分あると思います。

まあ可能性というだけで、実質はわからないというのが正直なところですね。

任天堂の株価はどうなるのか?

今後任天堂の株価はどうなるのでしょうか。当たらない私の予想をしてみましょう。(投資は自己責任で)

まず7月25日の月曜日は、大幅安は仕方ないでしょうね。

ストップ安張り付きはないと思いますが、今後しばらく下落していくという可能性はあると思います。

24000円あたりで寄り付いたあと、数日の間じり安で20000円を割り込む場面もあるのかもしれません。

でもこういう予想って当たらないんですよね。本当に難しいです。

中期、長期保有を考えているなら、とりあえず売りを入れて両建てにしてみるのもいいのかもしれません。

方向性が読めないときは両建ても一つの作戦だと思います。裸売りは怖いですが、両建てなら別に何ともないですからね。

まあここまで長々と書いて結論は「わからない」ですがw、これからも任天堂を興味深く見ていきたいと思います。