PCデポの大炎上がますます燃え広がっているようですが、皆さんは自分自身のクレジットカードが毎月いくら引き落とされているかきちんと把握していますか?
ひょっとして、web明細という落とし穴に嵌まっていませんか?
WEB明細は確認されにくい
PCデポはクレジットカード自動引き落としで業績が向上した
PCデポの場合炎上のきっかけは、前回の記事でも紹介したように父親が使いもしないipadを複数台契約していたことをご子息が知ったからです。
もう一度おさらいしておきましょう。
父親は、普段使用しているノートPCの修理のためにPCデポへ出向きました。すると、なぜかこのような高額の契約を結ばされました。あとどういう契約があるのかよく分かりませんが、毎月1万4千円くらいの請求がきてます。
このお父上は、自分自身のクレジットカードから毎月いくら引き落とされていたのかを把握していたのでしょうか。
たぶん把握していなかったのではないではないのかと思われます。
PCデポの内情が次々と暴露されていますが、PCデポがここ最近業績をUPさせた原因は、プレミアムサービスやサポートという複数年縛りの契約体系とクレジットカード自動引き落としという複合技をうまく?利用したからといってもいいでしょう。
ポータブル外付けHDDが「5TBで8,500円(セルフスタイルノンサポート価格7,000円)」と書かれていますが、よく見ると5TBの内訳がこうなっています。
「5TB(1TB+4TBクラウド)」
更に小さくこんな但し書きも。
「※購入月を含む12ヶ月間ご利用いただけます。以降は年額13,000円(税別)の更新料金でご利用いただけます」
パソコン、iPAD、ハードディスク、SDカードなどなど、あらゆる商品にクラウドサービスなど余計ないろいろなものを付加価値としてつけて、これを複雑なリースかレンタルかよくわからない契約体系にし、さらにそこに複数年縛りという解除料を複雑に設定し、さらにクレジットカードの自動引き落としにすることで、何年にも渡って利益を搾取獲得してきました。
もちろんここまで複雑怪奇な契約はあまり見ることはできませんが、クレジットカードの自動引き落としなら、皆さんも利用したことがあるのではないでしょうか。
自動引き落としに気付かない
昔のように明細書が自宅に送られて来れば毎月の使用料金が把握できます。
しかしWEB明細書を毎月きちんと確認している人は、正直なところあまり多くないのではないでしょうか。
PCデポでは、SDカードをサポート付きで販売するという摩訶不思議な販売体系があります。
購入の1年後から、SDカードサポート料というわけのわからない料金が毎月コツコツと自動引き落としされます。
きちんと明細を見ているとこんな驚きの引き落としに気付くのですが、明細を見ないと引き落としに気付かずに、永遠と自動引き落としされ続ける恐れがあるということです。
ここまでひどい話はあまりないのかもしれませんが、これはクレジットカードなどでweb明細を利用している多くの人に共通するお話だと思います。
日本クレジットカード協会(Japan Credit Card Association)のウェブサイトでも、次のように注意を促しています。
契約・サービス内容は必ず事前にご確認ください。
「思ってもみなかった請求が来た」などのトラブルも多く発生しています。契約・サービス内容は必ず事前にご確認ください。以下が最近のトラブルの例です。
・「お試し期間・無料」の表示があったが、無料は最初の1ヶ月間だけで、翌月から継続的に請求が来る。
・1度だけサービスの提供を受けるつもりでいたが、毎月継続的に請求が来る。
・理解していた料金は月の基本料金であり、それとは別に使用料なるものも請求される。
最近は特に複雑な契約により、知らぬ間に自動引き落としを狙い撃ちしているのではないかというものが増えてきています。
契約をする際、ありんこほどの小さな字で書かれた約款や注釈をきちんと皆さんは読んでいますか。
詐欺とまではいいませんが、契約者のスキを突いた契約というものはたくさんあります。
このような契約とweb明細が組み合わさることで、気付かぬうちに不必要なお金を支払っているのですね。
スキミング被害などにも注意
クレジットカードのスキミング被害も最近は多くなっています。
一般の店舗やガソリンスタンドで普通にカードで支払いをしただけなのに、実はスキミングをされていたということがまれにあるようです。
目の前でカードを精算する機器に通してくれるならまだしも、たまに店の奥にカードを持って行ってそこで精算するときがありますよね。
「おいおい、カードどこにもっていくねん」と言いたくなりますが、なかなか言い出せません。
まあ必ずスキミングされているわけではありませんが、スキミングされていても気づきにくい状況であるのは確かです。
こんなスキミング被害も、もしきちんと明細を確認していなければ気付かない恐れがあります。注意が必要です。
web明細は「少しの割引と引き換えに大きなリスクを背負っている」ということを忘れないようにしなければいけませんね。
クレジットカードだけではない!
スマホのweb明細も注意
クレジットカードだけでなく、スマホの料金引き落としなどがWEB明細書になっている場合も同様のことではないでしょうか。
実は私自身も、ここ数ヶ月間スマホの利用料金をきちんと確認していません・・・。ダメですね。
クレジットカードはさすがにリスクがあるので、きちんと明細書を発行してもらっていますが、スマホの料金引き落としはWEB明細を利用しています。
そういえば銀行口座も普段使っているものと別のものなので、きちんと確認していないな~。まあ大した金額は入っていないけど。
たぶん大丈夫だと思いますが、もし何かよくわからない料金が引き落とされていたとしても気づいていないということになってしまいます・・・。
こんな私のような危機管理能力のない方も、たくさんいるのではないでしょうか。
特にPCデポでかつてクレジットカードを使い買い物をしたことのある方、一度WEB明細を確認したほうがいいですよ。
よくわからない金額が自動引き落としされているかもしれませんからね。
そしてできれば、どんなものでも紙の明細書を毎月発行してもらったほうがいいです。
公共料金のweb明細も注意
最近は紙の明細書を毎月発行して送付してもらうのが有料となってしまっている場合が多いです。
電気料金・ガス料金・水道料金・スマホ料金など、web明細だと毎月確認していない方は多いと思います。
私の友人は、家の水道管から水漏れがあり、ひと月10万円以上の請求が来たことがあったようです。
すぐに気づいて水道局に連絡を取り調べてもらい支払いをせずに済んだそうですが、もし数か月間気付かなかった場合、恐ろしいことになっていたかもしれません。
もちろんweb明細のメリットもあります
web明細のリスク面ばかりを取り上げてきましたが、本当にきちんとを管理することができる人にとってweb明細は便利なものです。
もちろんメリットもあります。
紙が発行されないので、個人情報が漏れる恐れも低くなりますし、エコという側面もあるでしょう。
しかしそれもきちんとこまめにweb明細を確認してこその話です。
こまめに確認しない・できない人は、web明細ではなく紙による明細を発行してもらったほうがいいでしょう。
またマネーフォワードのように、クレジットカードなどの情報を一括管理することのできるアプリを利用するというのも一つの方法になります。
一括管理しておけば、「こまめな確認」という面倒くさい作業を簡素化することができますからね。
まあそれでも「確認」するという作業は必ず必要になるので、面倒くさがらずにする必要があります。
どちらにせよ「web明細はこまめな確認が必要」です。忘れないようにしてくださいね。