「乳首にしこりができている。男なのに乳がん!?」
このような悩みを抱えている中学生がたくさんいるようです。かくゆう私も中学生のころに乳首の横にしこりができるという症状を経験したことがあります。
なぜこの話題を取り上げたかというとこんな記事を発見したからです。
男性の中には「胸がふくらんだ」と訴える人が一定数いて、それは『女性化乳房症』と言われる。原因は女性ホルモンの過剰分泌で、薬剤性、肝硬変の影響(肝臓で分解されるはずの女性ホルモンが分解されないため)、そして思春期の第二次性徴の影響があるそうだ。
上記の例は思春期における『女性化乳房症』の典型例だ。一見、珍しいように思える話だが、じつは少なくない男性が経験していることが、しらべぇの調査で判明した。
■なんと7人に1人が経験アリ?
全国の男性681人に尋ねたところ、「思春期に、しこりなどで乳首が痛くなったことがある」と答えたのは全体の14.5%。
確かに中学生の頃を思い出すと、乳首周辺に謎のしこりができてかなり焦った記憶があります。
当時はインターネットなどなかった時代だったので、「家庭の医学」で必死に原因を探しました。
記事では7人に1人と書かれていますが、自分の体験上では半分近くの友人がこの乳首のしこりを経験していたような気がします。
しかもこのしこりは、ただの「しこりかな?」程度のものではなく、ものすごく痛みがあったのを覚えています。
一度この症状が出ているときに胸をサッカーのゴールポストにぶつけたことがあったのですが、マジで泣きそうでした。いや泣いたかもしれません。
体の大きいガキ大将は自分より早くにこの症状を経験していたので、私の乳首を押してその痛がる様子を高笑いしていた様子が昨日のように思い出されます。
話を元に戻すと、この思春期の男子に発生する乳首のしこりは全く問題ないのでしょうか。調べてみました。
女性化乳房症
思春期の乳首のしこりは問題なし
この思春期の男子に起こる乳首周辺のしこりは、「女性化乳房症」と呼ばれているそうです。知りませんでした。こんな呼び名があったのですね。
「女性化乳房症」の原因は、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが崩れることから起こるようです。
思春期の中学生・高校生に起こる「女性化乳房症」は、基本的に全く心配ありません。数か月から半年程度で自然と症状が治まってきますので、気にせずに普通に生活を送ってください。
では思春期の男性ではないのに乳首にしこりができたら、どのような原因が考えられるのでしょうか。
薬により乳首にしこりができることも
何らかの病気になり薬を飲んだ時に、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが崩れてしまうことがあります。
このように薬の影響で、「女性化乳房症」になることもあるのです。
例えば前立腺肥大症になり、男性ホルモンの分泌を抑える薬を服用しているときになる場合があるそうです。
また、AGA(男性型脱毛症)治療薬のプロペシア(フィナステリド)の副作用でもなる場合があるそうです。
実際にプロペシアを服用して「女性化乳房症」になる方はそれほど珍しくないようです。「プロペシア 副作用」で検索するとたくさんの体験談が出てきます。
この場合も特に健康に影響があるというものではないようなのですが、しこりという段階ではなく本当に見た目で分かるほど乳房が大きくなってしまうようなのでかなり抵抗があるようです。
実際に元宮崎県知事の東国原秀夫氏(そのまんま東)が、プロペシア(フィナステリド)による影響で「女性化乳房症」になったそうです。(髪の毛は相変わらずなのに・・・カワイソウデス)
ドーピング(ステロイド)による影響
私たち一般人にはあまり関係のない話ですが、スポーツ選手がドーピングで筋肉増強剤アナボリックステロイドを使用した時なども「女性化乳房症」になることがあるようです。
競技スポーツの選手がステロイドを使うことはほとんどないと思いますが、ボディービルダーなどの間では結構ステロイドが現在も使われるケースがあるようです。
ボディービルダーの間では「ビッチティッツ」と呼ばれる有名な症状のようですね。
まあ一般の方はステロイドやプロホルモンを利用することはないですが、かなりリスクのあるものですから絶対に手を出さないように注意しなければいけませんね。
病気による影響
もし思春期でもなく、何も薬も服用していないのに「女性化乳房症」になった場合は、何らかの病気に罹患している可能性があるので注意する必要があります。
具体的な病名としては、「精巣腫瘍」や「肝機能の低下」などですが、男性ホルモンより女性ホルモンが体内で多くなりバランスが崩れてしまっている可能性があるということですね。
もし何も思い当たる節がないのに「女性化乳房症」になった場合、これらの病気の可能性があるので病院で診察してもらうことをお勧めします。
男性の乳がん
乳がんと言えば女性特有の病気と考えている方は多いと思います。
しかしごくまれに男性でも乳がんになることがあるのです。
これは「女性化乳房症」ではなく実際には乳がんだったというケースですが、女性の100分の1以下と確率は低いのですが男性も乳がんになることがあるということです。
放射線の影響、体内のエストロゲンが増える病気の影響、家族の乳がん歴などが「男性乳がん」の原因にあるようですが、完全に解明されているというわけではないようです。
男性の場合、乳がんになると考えている人が少ないために、しこりがあっても放置して発見が遅れてしまうこともあるようです。
先ほどもお話ししたように、何も思い当たる節がなく「女性化乳房症」や胸にしこりができた場合は、早めに病院での受診をしましょう。
まとめ
中学生など思春期に乳首にしこりができる場合があります。これは男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることによって引き起こされるもので「女性化乳房症」といいます。
思春期の乳首のしこりは珍しくなく、そのまま放置しておいても次第に症状が治まってきますので心配する必要はありません。
この「女性化乳房症」は、男性ホルモンに影響を与える前立腺肥大症の治療薬やプロペシア(フィナステリド)などAGA(男性型脱毛症)治療薬でも引き起こされることがあります。その他にもステロイドなど筋肉増強剤の摂取でも見られるようです。
ただ女性の100分の1以下という低い確率ですが、「女性化乳房症」ではなく男性でも乳がんになることがまれにあります。
もし成人男性で薬剤等思い当たる節がないのに乳首周辺にしこりができた場合は、病院での診察をしたほうがいいのかもしれないですね。