旅行や出張をするとき、ホテルを選ばなければなりません。どうせならいいホテルに泊まりたいですよね。

皆さんはいいホテルを選ぶときにどのようなことに注目しますか?

「ベッドメイキングがきちんとしている」「アメニティーグッズが豊富に取り揃えられている」など、いろいろな点に注目してホテル選びをしますよね。

3月29日に放送された「雨上がりのAさんの話」では、ホテル業界の裏事情やいいホテルをどうやって見分けるかについて放送されていました。

番組での結論は、

「いいホテルに泊まりたければ、求人情報サイトで最高の昼ご飯を探せ」

というものでした。

何を言っているのかわかりませんよね。なかなか面白い裏事情だったのでお知らせします。

高級ホテルについての裏事情

まず番組では一泊3万円から5万円の高級ホテルについての裏事情について、現在はホテルの改築関係の仕事についている元ホテルマンの事情通Aさんに話を伺っていました。

Aさんによると、「料金が高いからといっていいホテルと感じるとは限らない」そうです。

これは、一泊の料金が高いと客はサービスを過剰に求めてしまうからだそうです。

例えば、頻繁に高級ホテルを利用してお得意様になった場合は、ホテル側も客側の気持ちをよくわかってくれるので、いいサービスを受けれることが多くなるそうです。

しかし初めて高級ホテルを利用した場合などは、ホテル側もお客様のことについてよくわかっていないのが実情です。

ですので「痒い所に手が届く」ようなサービスをすることが難しくなってしまうのですね。

反対に客側からすると、高級ホテルはいいサービスをしてくれるものだと期待しており、ハードルが上がってしまっています。

ここにギャップが生まれてしまい、客側としては「期待通りのサービスを受けることができなかった」と感じてしまうこともあるということです。

1万円前後のホテルは満足感が高い?

上記のように3万円から5万円の高級ホテルは、客側の期待感が高すぎるために、逆に満足感を得ることが難しくなってしまいます。

それではどれくらいの価格帯のホテルがいいのかと考えると、「1万円前後のホテル」が値段と質のバランスが取れているといえるのではないでしょうか。

サラリーマンの出張で利用するホテルの価格帯も、おおよそ1万円前後となっていますが、この価格帯でいいサービスを受けると客側の満足感は高くなるようです。

この気持ちは何となくわかりますよね。

私なども高いお金を払うとそれなりの満足を求めてしまいます。その結果ハードルがかなり上がってしまうので、普通のモノやサービスでは十分な満足感が得られないことが多いです

一方お手頃価格の支払いだと、期待値が高くないだけに満足感を得られることが多いような気がします。

モノやサービスから得られる満足感は、絶対的なものではなく値段との相対的なものへとスライドしていくのですね。

1万円前後でいいホテルの条件とは

それでは1万円前後でいいホテルの条件とはどのようなものになってくるでしょうか。

番組では「ベッドのタイプで選ぶ」「ホテルマンで選ぶ」という二つの方法を取り上げていました。

ベッドのタイプで選ぶ

まずベッドのタイプで選ぶという方法があります。

年間100回程度ホテルを利用しているという、元近鉄バッファローズの投手でピッカリ投法で有名な佐野さんがいいホテルの選び方をお話ししていました。

ベッドのタイプには「デュベスタイル」と「スプレッドタイプ」があります。

実はいいホテルは、「デュベスタイル」のベッドを使用していることが多いようです。

「デュベスタイル」とは、掛け布団をシーツで全部くるんだベッドメイキングのことで、客側から見ると「スプレッドタイプ」のベッドよりもふわふわで寝心地がよく清潔感も感じられるタイプのベッドとなっています。

一方ホテル側から見ると、ベッドメイキングに時間がかかり、クリーニング料金が「スプレッドタイプ」に比べおよそ倍と高くなってしまうので、手間もお金もかかるタイプのベッドになっています。

つまり、「デュベスタイル」のベッドを使用しているホテルは、儲けよりもお客さんの満足度を優先していると考えられるのですね。

このようなお客様第一のホテルは、ベッド以外でも満足度の高いホテルといえるでしょう。

番組では、「1万円前後でデュベスタイルのベッドを使用しているホテル」を検索で探し出し「ホテル・アゴーラ リージェンシー堺」を取材をしていましたが、デュベスタイルを採用した理由として、お客様の寝心地がいいというお客様第一の理由を挙げていました。

このホテルでは「モーニングドリンクが11種類用意されている」、「エグゼクティブラウンジでスイーツを無料で食べることができる」など、やはりその他のサービスの質も高くなっていました。

ホテルマンで選ぶ

上記のように「ベッドで選ぶ」ことは見ればわかるので選びやすいと言えますが、「ホテルマンで選ぶ」ことは一見してわかることではないので難しいですよね。

番組ではYMCA国際専門学校国際ホテル学科講師の片岡千賀子さんが、ホテルマンについての裏事情をお話ししていました。

それによると、1泊1万円クラスのホテルマンはストレス満載となっているそうです。

1泊1万円クラスのホテルは、昨今の外国人旅行者の急増などでホテルマンも非常に忙しく、ストレスが常に溜まっている状態となっており、その結果必然的にサービスの質が落ちるという悪循環になっているケースが多いようです。

具体的には、朝から晩までホテルマンはお客様の前にいるのでストレスがかなりたまっており、その他にもかなり無理なクレームが来たり、給料が非常に安い(10年務めて手取り17万円)ことが多いなど、ストレスがたまる条件がそろっているようです。

ホテルマンの楽しみはお昼の食事

そんなストレスをため込んだホテルマンの一番の楽しみといえば、「お昼の食事」になるそうです。

ホテルマンは制服のために外に食事に行くことはできないので、従業員食堂でお昼を食べるのですね。

大きなホテルなら、基本的に従業員食堂があるそうです。

例えば先に紹介した「ホテル・アゴーラ リージェンシー堺」では、一流のシェフが料理したホテルのビュッフェ顔負けの高級そうなランチが、従業員食堂では300円で食べることができるようです。

ということは、「社員食堂があるホテルにはいいホテルマンが多いはず」といえることになりますね。

激務でストレス満載のホテルマンが、おいしい昼食でストレスを緩和して、お客様へのサービスがよくなるという好循環が期待できるということです。

どのようにして社員食堂の充実を知るのか?

でも私たち一般人が社員食堂が充実しているかどうかは知ることが難しいですよね。

それではどのようにして、ホテルの社員食堂について一般人が知ることができるのでしょうか。

お客さんが利用するわけではないので、ホテルのホームページにも社員食堂については掲載されていません。

ではどうすればいいのかというと、

「会社の採用情報を確認すれば、福利厚生の欄に社員食堂があるかどうかが掲載されている」ので、それを調べればいいのです。

実際に求人情報サイトには、福利厚生の欄に「社員食堂あり(1食200円~300円)」というように社員食堂の情報について掲載されていました。

そうです。冒頭でお話ししたように、

「いいホテルに泊まりたければ、求人情報サイトで最高の昼ご飯を探せ」

ということになります。

ここで繋がりましたね。

「いいホテルに泊まりたければ、ストレスが軽減されているホテルマンがいるホテル利用すべき。そのようなホテルは社員食堂が充実しているホテルである。社員食堂が充実しているホテルは求人情報サイトで探せ」

ということですね。

まあ正直なところかなりこじつけ的なところもありますが、一応は理に適ってはいます。

ホテルの口コミ・レビューを見たほうが早いような気もしますが、いいホテルにこだわりのある方は、一度求人情報サイトでホテルの社員食堂について見てみてはいかがでしょうか。