龍涎香(りゅうぜんこう・竜涎香)のことをご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
開運なんでも鑑定団、探偵ナイトスクープ、両さんのこち亀などでも龍涎香が取り上げれていたことがあるので、知っている方も意外と多いのかもしれませんね。
龍涎香とは
龍涎香とは、いわゆる「お香」ですね。フェロモンのような人を引き付けるいい香りがするようです。
私はその匂いを嗅いだことがないです。一度はその香りを体験したいですね。
「お香」といえば、2011年に正倉院の宝物公開で話題となった「蘭奢待(らんじゃたい・黄熟香)」が有名ですが、蘭奢待は香木なので原材料は「木」となっています。
それでは龍涎香の原材料は何かというと、マッコウクジラの排泄物からできています。
排泄物というと汚い感じがしますが、胆石や結石のことなので汚いわけではありません。
それどころか芳醇な香りのするものとして、非常に貴重な「お香」として世界中で高値で取引されているのです。
龍涎香で一攫千金!?
龍涎香(りゅうぜんこう)は、マッコウクジラ・コマッコウクジラの胆石や結石からできています。
現在ではマッコウクジラを商業捕鯨することは禁止されているので、マッコウクジラが吐き出した結石が偶然海岸に漂着し、それをたまたま発見するという方法しか龍涎香を手に入れる方法がありません。(マッコウクジラの死骸を解体して結石を見つけるという方法も例外としてあります。)
先日も以下のようなニュースが流れていました。
A couple are celebrating after a large, smelly ‘rock’ they picked up on the beach turned out to be a chunk of whale vomit – potentially worth a whopping £50,000.
引用元: Couple stunned after stumbling across chunk of WHALE VOMIT on beach – and it could be worth £50,000
この記事を簡単に翻訳すると、「ゲイリーとアンジェラ・ウィリアムズ夫婦は、ランカシャー州にあるミドルトンサンズビーチを散歩していたところ、大きな匂いのする石を見つけたのですが、それが50000ポンドの価値の可能性があるクジラの吐き出したものだと判明した。」ということになります。
実はイギリスでは、たびたびこのような龍涎香を見つけた人の話がニュースになっていますね。
イギリスは沿岸国なので、マッコウクジラが吐き出した龍涎香が漂着しやすい状況となっていると考えられます。
それにしても、50000ポンドというのはすごいですよね。1ポンド115円で日本円に換算すると778万円という高額になります。
海岸を散歩してたまたま見つけた石が約800万円に化けるわけですから、まさに一攫千金といっていいでしょう。
日本の海岸でも龍涎香を発見できる?
一攫千金のチャンスがある龍涎香ですが、日本の海岸でも見つけることができるのでしょうか。
結論から言うと、見つけることは可能だと思います。
日本でも龍涎香が発見された事例はたくさんあり、特に江戸時代の琉球王国では国を挙げて龍涎香の発見に力を注いでいました。
実際に多くの龍涎香が発見され、世界有数の龍涎香の産地となっていたようです。
現在の沖縄県ではかつてたくさんの龍涎香が漂着していたということになりますね。
また和歌山などでも発見されたことがあるようなので、日本全国の沿岸部で龍涎香を発見できる可能性は十分にあると私は思っています。
しかしながら日本で龍涎香を発見したというニュースはほとんど聞かないですよね。どうしてなのでしょうか。
知らないとスルーしてしまう
私の考えでは、ほとんどの人が龍涎香の存在について気にしていないからではないかと思います。
龍涎香は一見しただけでは普通の石とあまり見分けはつきません。
もし偶然に見つけたとしても、龍涎香についての知識がないとほとんどのケースでスルーされてしまうと思われます。
一攫千金のチャンスをみすみす逃してしまっているということですね。
ですので、龍涎香を発見するためにはまず龍涎香についての知識が必要ということです。一攫千金のチャンスを逃さないようにきちんとインプットしておきましょう。
龍涎香の特徴
龍涎香にはいくつかの特徴があります。
龍涎香は軽石のような軽さ
龍涎香は非常に軽いです。一見すると石のように見えますが、手に取ると軽石のような軽さです。
マッコウクジラはダイオウイカやタコなどが大好物です。
イカやタコの口の部分はカラストンビと呼ばれる非常に硬いキチン質でできており、このキチン質は消化はされにくいため、マッコウクジラの胃の中で消化されず残ってしまいます。
このキチン質と脂肪分が混ざり合って胆石や結石となり、体外へと排出されるのですね。
このように龍涎香は、キチン質と脂肪分の塊なので、石のように重たくはありません。
海岸を散歩して軽石のような物体を見つけたら、確保しておく必要があるということですね。
龍涎香は独特の匂いがする
「お香」なので当たり前のことですが、龍涎香は独特の香りがします。
もし龍涎香を知らない人が発見すると、その匂いから逆に持ち帰ろうとは思わないのではないでしょうか。
龍涎香はマッコウクジラの体外へと排出され、それが長年にわたり海を漂流することにより、太陽の光で酸化が進みその香りが増していきます。
ですので、長い間漂流していたものほど香りが強くその価値も高くなるのですね。
もし海岸沿いを散歩して、軽石のようでさらに独特の香りのする石のような物体を見つけたら、すぐさま確保しておきましょう。
龍涎香の色はさまざま
龍涎香の色はさまざまです。
白っぽいもの、黒っぽいもの、白と黒が混ざったもの、黄色みが掛かったもの、緑っぽいもの、茶色のものなどいろいろあります。
先ほどものべたように、龍涎香は酸化が進んだもののほうが香りが強いので価値があります。
色で言うと、酸化が進んだ白い龍涎香のほうが価値があるのですね。
ただ黒色の龍涎香でもそれなりの価値はありますので、色にかかわらず発見に全力を尽くしましょう。
龍涎香の形と大きさ
龍涎香の形は、丸みを帯びていることが多いです。しかしごつごつしたものや、いびつな形のものもありますので決めつけないほうがいいでしょう。
大きさは、小石のような小さいものから岩のように大きなものまで様々です。
歴史上最も大きな龍涎香は、450キロもあったそうです。
ですので、大きさで龍涎香かそうでないかを見分けることはできません。
やはり一番の手掛かりは軽石のような軽さと独特の香りです。
この手がかりをもとに龍涎香を発見しましょう。日本の海岸でもきっと人知れず打ち上げられているはずですからね。
龍涎香の見つけ方と確認方法
龍涎香の見つけ方
龍涎香の見つけ方は、海岸・浜辺をとにかく探し歩くしかありません。
護岸工事がされているような場所では当然浜辺に打ち上げられないので、自然海岸の浜辺を探し歩きましょう。
特に沖縄では過去にたくさんの龍涎香が見つけられています。
沖縄に旅行に行った際などは、浜辺を散歩しながら龍涎香を探してみるのもいいのではないでしょうか。(危険な場所や、危険な生物には気を付けてくださいね。)
龍涎香の確認法王
海岸・浜辺を散歩して運よく龍涎香らしきものを発見したら、その物体が龍涎香かどうかを確認してみましょう。
いろいろな確認方法がありますが、ホットワイヤー法がいいでしょう。
ワイヤー(針金)の先をライターで20秒ほどあぶり、1センチほど見つけた物体に刺してみましょう。
もし物体が溶けてワイヤーが刺さり、いい香りがすれば龍涎香の可能性があります。
夢の一攫千金に近づいているといえるでしょう。
まとめ
どうでしょうか。一攫千金の夢が広がりますね。
まあ正直なところ、浜辺を散歩していて龍涎香を発見できる確率は非常に低いと思います。
しかしながらゼロではありません。
普段から注意をしているからこそ龍涎香を発見できるチャンスがあるわけです。
もし龍涎香らしきものを見つけたら、「探偵ナイトスクープ」や「開運なんでも鑑定団」などのテレビ番組に出演できるかもしれません。
浜辺近くに住んでいる方や、浜辺近くに旅行に行ったときなどは、一度龍涎香探しをしてみるのも楽しいのではないでしょうか。
是非一獲千金の夢をつかんでくださいね。