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前回は、エアコン内部にカビが発生し、それがアレルギー系の病気の原因になるかもしれないということをお話ししました。

冷房停止後に内部乾燥機能の付いたエアコンなら、ある程度のカビの発生を抑えることはできますが、私の実体験では残念ながらカビが発生してしまいました。(プラズマクラスターって何?状態です。あれは本当にカビ発生防止の効果があるのでしょうか?)

そうなるとエアコンの内部掃除・クリーニングが必要となるのですが、どのように掃除をすればいいのでしょうか。

自分でエアコンを掃除する

自分でエアコン内部を掃除・クリーンングするのは、正直なところ限界があります。

最近は、スプレータイプのエアコン洗浄剤が販売されていますが、あまり劇的な効果はないのではないかと思います。

ただやらないよりはやったほうが精神衛生上いいので、私も毎年スプレータイプのエアコン掃除洗浄剤を使用しています。

私が使用したことがあるのは、「エアコン内部クリーナーシュ!シュ」「くうきれいエアコンファン洗浄剤」です。

「エアコン内部クリーナーシュ!シュ」は、アルミ冷却フィン(熱交換器)にスプレーするタイプで、送風口(送風ファン)の洗浄をすることはできません。(テレビショッピングで放送されているので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。)

「くうきれいエアコンファン洗浄剤」は、エアコンの送風ファン用洗浄剤となっており、送風口をクリーニングするタイプとなっています。養生シート付きなのですが、わたしはネットで見つけた養生シートを別途購入して使いました。

「エアコン内部クリーナーシュ!シュ」は、排水ホースから汚いい水が出てくるのである程度汚れが取れていると思いますが、正直なところ内部に汚れが残っていると思います。(使ってみた実感では、やっぱり量が足りないのかなと感じました。)

まあしないよりましだと思うので、価格相応のものとして納得はしていますが・・・

「くうきれいエアコンファン洗浄剤」は、洗浄剤とリンスの2種類のスプレーがついているのですが、リンスが全然足りません・・・。

それに泡だけでは汚れが完全に落ちないので、綿棒で送風ファンをこすり洗いし、別途購入した噴霧器の水で綺麗に流しました。

これは正直かなり大変でした。素直にエアコンクリーニング業者に依頼したほうがよかったと後悔しました。

でも送風ファン・送風口に見える汚れ・カビは綺麗に落とすことができたので、掃除自体はまずまずで来たのではないでしょうか。

ただ付属のリンス用スプレーだけでは絶対無理だと思います。きれいに掃除したいなら、こすり洗い+水などで洗い流すことが必須だと思います。

私自身はこのようにエアコン掃除を自分でしましたが、市販のスプレーなどを使い自分でエアコン掃除をすると、エアコンが故障してしまう危険性があるのも確かです。

きちんと電子部品の部分をビニールで養生するのは当然ですが、エアコン内部の構造に詳しくない方は、自分でしないほうが賢明かもしれませんね。

エアコンの故障だけならいいのですが、エアコンが発火するという事例も実際にあるようです。その危険性を十分認識しておきましょう。

業者にエアコン内部を掃除・クリーニングしてもらう

自分でエアコンを掃除・クリーニングするのはなかなか難しいなら、エアコンクリーニング業者に頼む必要がありますよね。

基本的にエアコンクリーニング業者は、エアコンの冷却フィン(熱交換器)と送風フィンを大量の洗剤と水で高圧洗浄することでエアコン内部を掃除していきます。

最近は多くの業者がエアコンクリーニングに参入してきており、値段以外での業者の選び方が難しい・わからないと考えている方が多いようです。

実際にあまりよく考えず、「値段が安いから」「大手業者だから」などの理由で、業者選びをしている方がほとんどなのではないでしょうか。

しかし、それではせっかくエアコンクリーニングをしても、きちんと汚れが落ちていないかもしれません。

では、どのような基準で業者を選べばいいのでしょうか。

ドレンパンの掃除をきちんとしてくれる業者を選ぼう

エアコンクリーニング業者は大きく分けて2つに分かれます。

一つはエアコンを分解してクリーニングしてくれる業者。もう一つは分解せずにクリーニングする業者です。

「えっ、エアコンを分解するの?」と驚かれる方がいるかもしれません。

そうなんです。きちんとエアコン内部をクリーニングしてくれる業者は分解してエアコンを掃除してくれるのです。(カバーを取り外すだけで分解と謳っている業者もありますが、ここでいう分解とは、内部の部品を分解することです。

それではなぜ分解までする必要があるのでしょうか。

それは、「ドレンパン」をきちんと掃除する必要があるからです。

「ドレンパン」という部品は、分解しないときれいに掃除することは難しい構造になっています。どうしても隅のほうに汚れが残ってしまいます。

「ドレンパン」とは、冷却フィン(熱交換器)から出た水分の受け皿のことで、このドレンパンを経由して、内部で発生した水分を排水ホースからエアコン外部に出しているのです。

水の通り道ということは、この「ドレンパン」には汚れやカビが付着しやすいということになります。

実際に「ドレンパン」にはかなりの汚れやカビが付着しているので、エアコンクリーニングをする限りは「ドレンパン」の掃除は必須となります。

もし「ドレンパン」取り外さずに内部クリーニングをしても、中途半端なクリーニングに終わってしまう可能性があるということですね。

ですので、私のおすすめのエアコンクリーニング業者の選び方は、エアコンを分解して掃除してくれるかどうかということになります。

最低でもドレンパンを取り外して掃除をしてくれないと、内部の汚れは完全に落ちていません。(最近は完全分解ではないけれど、ドレンパンはきちんと取り外して掃除してくれる業者があります。完全分解の業者はちょっと割高ですが、完全分解ではなくドレンパンだけを取り外して掃除する業者は、リーズナブルなこともあるようです。)

もしエアコンクリーニングを業者に頼むなら、ドレンパンを取り外して掃除してくれるかどうかをきちんと質問してから、業者に依頼してくださいね。

また、万が一クリーニングでエアコンが故障してしまった時のために、業者がきちんと保険に入っているのかも確認しておきましょう。

故障をするということはあまりないのかもしれませんが、万が一のために確認しておいたほうがいいと思います。

エアコン購入の際は注意が必要

それにしても、エアコンメーカーはもう少し内部掃除がしやすいような構造にしてもらえないものなのでしょうかね。

エアコンは自然に使用しているだけでカビが発生するものなのですから、掃除ができないと話になりません。

三菱製のエアコンは結構掃除がしやすいつくりになっているのですが、それでも素人が掃除するのは一苦労です。

もし「素人でも安全簡単にエアコン内部がクリーニングエアコンが遂に登場!」というCMを見たら、かなり興味をそそられること間違いなしです。

どうでもいいような?気流制御やセンサーを付けるぐらいなら、利用者の健康のためのにカビが発生しない、もしくは簡単に掃除できる機能を付けてもらいたいものです。

最後に、エアコンにフィルター自動掃除機能がついているものがありますよね。

あれ購入するときには気を付けてくださいね。

フィルター自動掃除機能付きのエアコンを、エアコンクリーニングを業者に頼むと、1.5倍から2倍程度の費用を請求されますから。

内部構造が複雑なので、手間がかかるそうです。

エアコンの内部クリーニングを考えるなら、自動フィルター掃除機能の付いたエアコンの購入はPASSしましょう。(「10年間掃除が必要なし!」というのはフィルターの掃除が必要ないということだけです。10年経つと内部は当然カビだらけです。

また最近のエアコンはドレンパンが一体となっており取り外せないタイプもあります。(ダイキンや東芝のエアコンはドレンパン一体型が多いようですね)

なぜにエアコン購入の際にドレンパンなんかを気にしなければならないのかと苛立ちますが、ドレンパン一体型もきちんと掃除できにくいので、購入の際はよく考えてくださいね。(購入の際に店員にドレンパンが取り外しできるか聞くのもいいのかもしれません。「この人何言ってんの?」的な扱いをされてしまうかもしれませんが・・・)